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業種別ナビゲーション / 更新 2026-11-06

不動産・住まい・エネルギーの8業種

業種別の入口から分けた、8業種の節です。業種ごとに、令和8年改正のうちまず見る3テーマを挙げています。

不動産仲介・賃貸管理、マンション管理組合、電力・ガス小売、駐車場、学生寮・社宅、住宅設備の施工販売、家賃保証、賃貸オーナーの8業種について、先に確認する3テーマを整理します。ほかの業種は業種別の入口にあります。該当するかどうかは個別に判断が必要で、このページは判定しません。

7. 不動産仲介・賃貸管理事業者

仲介・入居希望者の氏名・連絡先・年収等の個人データを扱い、オーナーや保証会社等への情報提供を伴う業種です。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 課徴金制度: 対象行為には「本人の数について1,000人を基準とする」大規模事案という限定要件があります。仲介・管理する物件数が多い事業者は、この人数規模に達しているかをまず確認する意味があります。
  2. 目的外利用・要配慮個人情報取得・第三者提供の規律緩和: 賃貸借契約の履行に伴うオーナー・保証会社等への入居者情報の提供に関係しうるテーマです。
  3. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 清掃・修繕・入居審査等を外部委託している場合、委託先としての新しい義務・免除規定の対象になり得ます。

この業種で先に読むページ: 漏えい等報告・本人通知義務の緩和(顧客・取引先の個人データを保有する業種として、漏えい等が起きた場合の報告・通知の扱いを確認できます)。

48. マンション管理組合・自治会・町内会

この節で想定する場面は、名簿、防犯カメラ、回覧・連絡網、管理会社への委託を扱う場合です。

居住者や会員の名簿、防犯カメラの映像、回覧・連絡網を扱い、管理会社に管理業務を任せている場合がある団体です。個人情報保護委員会のQ&A(A1-54)は、営利・非営利の別を問わず、NPO法人・自治会・町内会・同窓会・PTAのほかサークルやマンション管理組合なども、個人情報データベース等を事業の用に供していれば個人情報取扱事業者に該当し得るとしています。取り扱う人数の多寡は問われません(A1-50)。実際に該当するかは団体の形態や名簿の使い方によるため、このサイトでは判断できません。NPO法人など非営利団体の場面はNPO・非営利団体の個人情報と改正に整理しています。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 管理会社に名簿の管理や管理業務を任せる場合、任せる側の監督と、任される側に新設される義務(法第30条の3)の両方が関係します。契約書に書く事項は委託先契約で定める事項の3論点で整理しています。
  2. 顔認証カメラの周知の対応: 防犯カメラの映像から顔の特徴を数値化して照合する場合は、顔特徴データ等の規律が関係します。映像を記録するだけか、照合に使うかで変わるため、顔特徴データ等もあわせて確認してください。
  3. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 名簿や連絡網のデータの漏えい等が起きた場合の、報告と本人通知の扱いに関係します。規則で定める範囲は未確定です。

個人情報保護委員会のQ&A(A5-6)は、町内会やマンション管理組合の運営を担う理事等は、形態や管理の実態にもよるが、法第24条の「従業者」に該当するものと考えられるとしています。理事の交代時の名簿の引き継ぎなどの具体的な対応は、顧問弁護士または個人情報保護委員会にご確認ください。

36. 電力・ガス小売事業者

契約者数の多い小売事業者で、検針データ等の統計的な利用や外部委託も多い業種です。22番のクレジットカード会社・決済代行事業者と同じ、契約者数の多さゆえに大規模事案の基準に注意が必要な系譜に位置づけられます。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 課徴金制度: 対象となる違反行為には「対象行為に係る本人の数について1,000人を基準とする」大規模事案という限定要件があります。契約者数の多い電力・ガス小売事業者は、この人数規模に達しているかをまず確認する意味があります。
  2. 統計作成等の特例: 検針データ等を統計情報等の作成にのみ利用する場合、本人同意なき個人データ等の第三者提供や、公開されている要配慮個人情報の取得が可能になる特例に関係しうるテーマです。
  3. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 検針・料金請求等の業務の一部を外部へ委託している場合、委託先としての新しい義務・免除規定の対象になり得ます。

この業種で先に読むページ: 漏えい等報告・本人通知義務の緩和(顧客・取引先の個人データを保有する業種として、漏えい等が起きた場合の報告・通知の扱いを確認できます)。

86. コインパーキング・駐車場運営事業者

この節で想定する場面は、ナンバー読取、利用者の連絡先、防犯カメラ、ゲート顔認証を駐車場で扱う場合です。

入出庫の管理に車両のナンバーを読み取り、月極契約者の氏名や連絡先、精算の記録、防犯カメラの映像と結びつけている場合がある事業者です。車両のナンバー単体で個人を識別できるかは場面によって異なりますが、契約者の氏名や連絡先など他の情報と容易に照合でき、それにより特定の個人を識別できるなら、個人情報に含まれます(法第2条第1項第1号。e-Gov法令検索で確認)。ゲートの通行に顔認証を使う場合は10番、管理組合の駐車場は48番、防犯カメラを置く商業施設は9番の整理が関係します。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 顔特徴データ等: ゲートの通行や月極契約者の確認に顔認証を使う場合に直接関係します。ナンバー読取や通常の防犯カメラの録画だけであれば直ちに当たるとは限らないため、取り扱うデータの中身を確認するところから始めます。
  2. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 月極契約者の名簿や精算の記録の流出、カメラ映像の誤提供などが起きた場合の、報告と本人通知の扱いに関係します。規則で定める範囲は未確定です。
  3. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 管理会社、精算機の保守会社、クラウド型の車番認証システムの事業者に契約者データを預ける場合の、監督と預かる側の義務に関係します。

利用者に何をどこまで掲示すれば足りるか、警察や弁護士会からの照会に応じてよいかは、取得の状況や利用目的によって変わるため、このサイトでは判断できません。顧問弁護士または個人情報保護委員会にご確認ください。

88. 学生寮・社員寮・社宅管理・サービスアパートメントの運営者

この節で想定する場面は、入居者名簿、保証人の情報、入退寮の記録、顔認証のオートロックを寮型の住まいで扱う場合です。

学生寮や社員寮、社宅の管理、サービスアパートメントを運営し、入居者の氏名・連絡先・学校名や勤務先を名簿にまとめ、保証人や緊急連絡先の氏名・連絡先を預かり、入退寮の時刻を記録し、玄関のオートロックに顔認証を使う場合がある事業者です。民泊やシェアハウスは57番、賃貸の仲介と管理は7番、管理組合は48番にあり、ここでは寮型に特有の点に絞ります。保証人や緊急連絡先は入居者本人とは別の人の情報です。また、高校生などが入る寮では、16歳未満の入居者について保護者の関与が関係し得ます。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 16歳未満の個人情報と同意: 中学生や高校生が入る寮で、16歳未満の入居者の情報を取得するときに関係します。16歳以上の入居者は、この規律の対象になりません。法定代理人の関与の範囲と例外には、政令・規則の整備で詰められる部分があり、未確定の点が残ります。
  2. 顔特徴データ等: 玄関のオートロックで顔認証を使い、入居者の顔から作った特徴のデータで本人を照合している場合に関係します。鍵やカードで開錠する方式は、この規律の対象外です。掲示の内容は周知事項の対応表で確かめられます。
  3. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 入居者名簿や保証人の連絡先を入れた端末の紛失、入退寮の記録の流出、メールの誤送信などが起きた場合の、報告と本人通知の扱いに関係します。規則で定める範囲は未確定です。

保証人の情報を入居者から預かる際の同意の取り方や、入居者の保護者への連絡をどこまで行ってよいかは、契約の内容や入居者の年齢によって変わるため、このサイトでは判断できません。顧問弁護士または個人情報保護委員会にご確認ください。

97. 太陽光・蓄電池・リフォーム・住宅設備の施工販売会社

この節で想定する場面は、訪問販売や見積依頼で集めた顧客リスト、住宅の現場写真、提携ローン会社への情報提供、工事を担う施工委託先への情報共有を扱う場合です。

氏名・住所・連絡先に、見積内容、住宅の写真、ローン申込に必要な情報を結び付けて管理することがあります。引越しや清掃を扱う56番と異なり、設備の販売、提携ローンの案内、施工会社への工事発注が一つの契約過程に並ぶ点を先に確認します。まず見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 施工を下請け会社に任せ、工事に必要な顧客情報や現場写真を渡す場合に、任せる側の監督と、任される側に新設される義務が関係します。ローン会社への提供が委託に当たるか、第三者提供に当たるかは契約と取扱いの実態によります。
  2. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 顧客リストや現場写真の紛失、ローン会社や施工会社への誤送信などが起きた場合の報告と本人通知に関係します。令和8年改正後に本人通知の代替が認められる範囲は、委員会規則が出るまで未確定です。
  3. オプトアウト制度の強化: 本人同意ではなく、法第27条第2項のオプトアウト届出制度に基づいて顧客データを第三者へ提供している場合に限り、提供先の身元と利用目的を確認する新しい義務に関係します。一般的な提携ローンの案内すべてにこの規律がかかるわけではありません。確認方法は委員会規則待ちです。

ローン会社や施工会社への情報共有が委託、共同利用、第三者提供のどれに当たるか、現場写真が個人情報に当たるかは、契約と情報の内容によって変わります。このサイトでは判断できないため、顧問弁護士または個人情報保護委員会にご確認ください。

117. 家賃保証会社・賃貸保証事業者

この節で想定する場面は、入居者と連帯保証人の情報をもとに審査を行い、結果を管理会社と共有する場面です。

家賃保証会社・賃貸保証事業者には、入居者と連帯保証人の氏名・連絡先・勤務先や収入の情報、審査の結果、家賃の滞納や督促の記録が残ります。仲介と管理は不動産仲介・賃貸管理事業者、信用情報機関などは与信審査・信用情報関連事業者の節で扱っているため、ここでは重ねず、保証の審査と管理会社との共有に絞ります。個人情報保護法は、個人情報を取得したときは、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに利用目的を本人に通知または公表することを求めています(法第21条第1項)。個人データを第三者に提供するときは、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ることが必要です(法第27条第1項)。個人データの取扱いを委託するときは、委託を受けた者への必要かつ適切な監督が求められます(法第25条)。先に見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 入居者や連帯保証人の情報、審査の結果を載せたシステムへの不正アクセス、督促の通知の誤送付などが起きた場合の、報告と本人通知の扱いに関係します(法第26条第1項ただし書)。規則で定める範囲は未確定です。
  2. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 審査の事務、家賃の収納、督促、コールセンターを外部に任せている場合、任せる側の監督(法第25条)と、任される側に新設される義務(法第30条の3)の両方が関係します。契約書に書く事項は委託先契約で定める事項の3論点で整理しています。
  3. 罰則(2027年1月17日施行): 業務で取り扱った個人情報データベース等を不正な利益を図る目的で提供または盗用する行為は、不正提供等罪の対象です。入居者や連帯保証人の名簿、滞納の記録の持ち出しは、従業者による持ち出しの典型として想定される場面に関係します。

審査で信用情報機関の情報を使ってよい範囲、連帯保証人本人の同意をどう得るか、管理会社との共有が共同利用や委託や第三者提供のどれに当たるか、滞納の情報を誰にどこまで知らせてよいかは、契約と仕組みの実態によって変わるため、このサイトでは判断できません。貸金業法や割賦販売法、賃貸住宅管理業に関する定めなど個人情報保護法以外の法律の関わりも同じです。顧問弁護士、所管の行政庁、個人情報保護委員会にご確認ください。

124. 賃貸オーナー・個人大家・サブリース事業者

この節で想定する場面は、入居者の申込書や身分証の写しの保管、管理会社への委託、家賃保証会社への情報の提供、建物の防犯カメラを扱う場面です。

賃貸オーナー・個人大家・サブリース事業者には、入居申込書、身分証や収入を示す書類の写し、賃貸借契約書、連帯保証人の情報、家賃の入金や滞納の記録、緊急連絡先、共用部の防犯カメラの映像が残ります。仲介会社と管理会社の側は7番の不動産仲介・賃貸管理事業者の節、保証会社の側は117番の家賃保証会社の節、民泊やシェアハウスは民泊等の節で扱っているため、ここでは重ねず、物件を持つ側の立場に絞ります。個人情報保護法の「個人情報取扱事業者」は、個人情報データベース等を事業の用に供している者を指し(法第16条第2項)、法人かどうかや戸数で決まる定めではありません。入居者の名簿を台帳や表計算ソフトで検索できる形にして賃貸を事業として行っている場合は、個人の大家でも当たりえます。個人データの取扱いを委託するときは、委託を受けた者への必要かつ適切な監督が求められます(法第25条)。個人データを第三者に提供するときは、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ることが必要です(法第27条第1項)。委託に伴って個人データが提供される場合は、提供を受ける者は第三者に当たりません(法第27条第5項第1号)。先に見ておくとよいのは次の3テーマです。

  1. 漏えい等報告・本人通知義務の緩和: 入居申込書や身分証の写しの紛失、入居者一覧のメール誤送信、管理会社が入居者データを載せたシステムへの不正アクセスなどが起きた場合の、報告と本人通知の扱いに関係します(法第26条第1項ただし書)。規則で定める範囲は未確定です。
  2. 委託先における個人データ等の適正な取扱い: 入居者対応や家賃の集金、修繕の手配を管理会社に任せ、入居者の情報を渡している場合に関係します。任せる側の監督の義務と、委託を受けた側の新しい規定が、委託先の取扱いに関する改正の論点です。規則で定める内容は未確定です。
  3. 顔特徴データ等: 建物の入口やエレベーターに、顔から特徴を抽出して本人を識別する機能を持つカメラを置く場合に関係します。映像を録画しているだけの場合は、この項目の対象かどうかも含めて個別に確かめる必要があります。掲示の対応は周知事項の対応表で確かめられます。

入居者の情報を家賃保証会社に渡すことが委託に当たるのか第三者提供に当たるのか、管理会社を変えるときに入居者の情報を引き継ぐ範囲、身分証の写しをいつまで保管してよいか、防犯カメラの映像を警察や他の入居者にどこまで見せてよいかは、契約の内容と運用の実態によって変わるため、このサイトでは判断できません。借地借家法や宅地建物取引業法など個人情報保護法以外の定めの関わりも同じです。顧問弁護士、個人情報保護委員会にご確認ください。

出典