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リスクに適切に対応した規律 / 更新 2026-11-07

報告を要しない場合の3区分と場面別の入口

「本人通知の緩和と代替措置」から分けた節です。内容は2026-11-05に再確認した記述のままです。出典は元のページの出典欄を参照してください。

現行法で委員会への報告を要しない場合は3つに分けて読めます。あわせて、メールの誤送信・不正アクセス・委託先のシステムの3場面で、報告と本人通知の入口がどこにあるかを並べます。令和8年改正の本人通知の緩和・速報免除の範囲は本人通知の緩和と代替措置に、よくある質問も同ページにあります。

報告を要しない場合の整理(現行法で決まっていることと改正で未確定のこと)

「個人情報保護委員会への報告を要しない場合」は、現行の条文では次の3つに分けて読めます。個別の事案がどれに当たるかは、条文と委員会の資料に照らした最終的な判断が必要です。

  • 規則第7条の事態に当たらない場合: 法第26条第1項本文の報告は、個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして規則で定める事態に限られます。規則第7条は、要配慮個人情報が含まれる場合、不正に利用されると財産的被害が生じるおそれがある場合、不正の目的をもって行われたおそれがある場合、本人の数が千人を超える場合の4つを挙げています。
  • 「高度な暗号化その他の措置を講じたもの」の漏えい: 規則第7条第1号は、要配慮個人情報が含まれる個人データから、高度な暗号化その他の個人の権利利益を保護するために必要な措置を講じたものを除いています。除かれる措置の程度は、条文だけでは決まらず、委員会のガイドライン等で確認する必要があります。
  • 委託先から委託元へ通知した場合: 法第26条第1項ただし書は、他の個人情報取扱事業者から個人データの取扱いの委託を受けた事業者が、規則で定めるところにより委託元へ事態を通知したときは、委員会への報告を要しないとしています。この場合は本人への通知義務(同条第2項)も、通知をした委託先には課されません。

令和8年改正で変わるのは、報告そのものを要しなくなる範囲ではなく、本人通知を代替措置で足りるとする範囲と、速報の免除・確報の取りまとめです(上の2の(1)と(2))。これらの具体的な範囲は規則で定められるため未確定で、「報告を要しない場合」が広がると決まったわけではありません。違法な第三者提供は、報告対象に加える方向が示されていますが、対象範囲は未確定です。

場面別に見る、報告と本人通知が問題になる入口(現行法)

相談の多い3つの場面について、現行の規則第7条とガイドラインで、委員会への報告の入口がどこにあるかを並べました。ここでの整理は一般的な読み方で、個別の事案が報告対象事態に当たるかの結論ではありません。

メールの誤送信・不正アクセス・委託先のシステムで、報告と本人通知が問題になる入口
場面報告の入口になる条文と例本人通知との関係・注意点
メールの誤送信誤送信そのものを報告対象とする定めはなく、規則第7条の4類型のどれかに当たるかで決まります。委員会の例は、会員1,000人超へのメールマガジンで、BCC欄に入れるべきアドレスをCC欄に入れて一括送信した場合(第4号)。送った内容が要配慮個人情報を含む(第1号)、不正利用で財産的被害が生じるおそれがある(第2号)場合も入口になります4類型のどれにも当たらなければ、法第26条第1項の報告対象事態ではありません。報告義務を負うときは、本人への通知(同条第2項)も原則必要です。本人が1名の誤送付は、改正で確報の取りまとめが認められる予定の例ですが、範囲は未確定です
不正アクセス不正の目的をもって行われたおそれがある、自社への行為による漏えい等(第3号)。委員会の例は、サーバーへの外部からの不正アクセスでデータが窃取された場合、ランサムウェアでデータが暗号化され復元できなくなった場合、第三者から漏えいのおそれの連絡を受けた場合。第3号には、第1号のような暗号化等の除外がありません第3号に当たれば、本人の数や項目の多少にかかわらず報告対象事態です。確報の期限は60日以内。本人通知は原則必要で、IDのみの漏えいなどを緩和する案は規則待ちです。ランサムウェア事案は共通様式での報告が可能です
委託先のシステム委託元と委託先の双方が個人データを取り扱っているため、報告対象事態に当たれば、原則として双方が報告義務を負い、連名での報告もできます(通則ガイドライン3-5-3-2)。委託先が、委託元へ事態を通知したときは、委託先の報告義務は免除されます(法第26条第1項ただし書・規則第9条)委託先が委託元へ通知した場合、通知をした委託先に本人通知は課されません(同条第2項)。委託元には課されます。委託していない別の個人データの事案は、委託元だけが義務を負います。詳しくは下のよくある質問

出典: 施行規則第7条・第9条、法第26条(2026年10月25日にe-Govの条文で確認)、個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」(2026年10月25日確認)、通則ガイドライン3-5-3-2。自社の事案が当たるかの最終的な判断は、顧問弁護士または個人情報保護委員会にご確認ください。

続きと関連ページ

この記事の位置づけここに書いたのは、個人情報保護委員会が公表した資料の整理であり、個別の事案についての法的な助言ではありません。